鉄観音の製造過程において、「魂の瞬間」と見なされる段階がある——做青である。『安渓県志』は明確に指摘している。做青は技術性が高く、柔軟性が強く、烏龍茶の初製における色、香、味の内質形成の鍵となる。この段階には晒青、晾青、揺青の三つの工程が含まれ、一見簡単に見えるが、実際にはすべての工程で製茶師が経験に基づき、天候を観察し、柔軟に対応する必要がある。做青が上手くいけば、茶葉は香気が高揚し、滋味が甘醇となる。做青が失敗すれば、どれほど良い原料でも台無しになる。
做青:烏龍茶の魂の工程
なぜ做青がこれほど重要なのか?それは茶葉の最終的な色沢、香気、滋味を決定するからだ。この段階で、茶葉の内含物質は複雑な化学転化を始める——ポリフェノール類の酸化、芳香物質の形成、葉緑素の分解。これらの変化が、烏龍茶独特の「半発酵」特性を構成する。
做青の技術性は「柔軟性が強い」という四文字に体現されている。茶青のバッチごとに状況は異なる——含水量、葉の厚さ、天候条件——製茶師は実際の状況に応じて晒青の時間、揺青の回数、静置の長さを調整しなければならない。決まった公式はなく、すべて経験と判断に委ねられる。これが同じ茶区、同じ茶樹でも、異なる師匠が作る茶の品質に天と地ほどの差が生まれる理由である。
晒青:太陽光を借りた最初の萎凋
做青の最初のステップは晒青である。鮮葉を薄く広げ、太陽光の熱エネルギーを利用して鮮葉の部分的な水分を減少させ、鮮葉を萎れさせ、後続の做青操作を容易にする。
晒青は簡単に聞こえるが、実際には学問に満ちている。太陽光の強弱、曝晒の時間、茶葉の厚さ、すべてが結果に影響する。林文治は伝統的な方法を次のように描写している。「茶葉採摘後,置於陰涼処,待傍晩軟日小曬,且要不断翻動,俾使全部普受陽光,使其軟嫩」
「傍晩軟日小曬」という数文字が、晒青の秘訣を語っている。なぜ夕方を選ぶのか?この時間帯の太陽光は柔らかく、過度に曝晒されることがないからだ。なぜ「小曬」なのか?茶葉を適度に脱水し、柔らかくすれば十分で、乾燥させすぎてはならないからだ。なぜ「不断翻動」が必要か?すべての茶葉に均等に光を当て、上層が晒されすぎ、下層がまだ晒されていない状況を避けるためである。
雨天に遭遇したらどうするか?『安渓県志』は代替案を提供している。「因雨天則採用室外吹風凋萎或室内加温凋萎」太陽光がなければ、風力や加温で同じ効果を達成する。この柔軟な対応力こそが、做青の技術性の高さを体現している。
晾青:放熱と放水の過渡期
晒青後の茶葉は温度が高く、含水量も変化している。この時すぐに次の工程に入ることはできず、まず晾青しなければならない——晒青葉をほぐし、笳笠(竹編みの浅い皿)に置いて放熱し、部分的な水分を発散させる。
晾青の目的は二つある。一つは茶葉の温度を下げ、高温が後続の揺青に影響するのを避けること。もう一つは水分をさらに発散させると同時に、茶葉内部の水分を再分布させることだ。晒したばかりの茶葉は表面の水分が多く失われ、内部にはまだ水分が保たれている。晾青を通じて、内部の水分が外へ移動し、葉全体の含水量が均一になる。
晾青の時間の長さは、晒青の程度、環境の湿度、茶葉の状態によって決まる。製茶師は手で葉に触れ、葉色を観察し、さらには香気を嗅いで、晾青が適切かどうかを判断する。この「看茶做茶」の技は、多年の経験なしには掌握できない。
揺青:酵素促進酸化の鍵となる動作
做青段階の核心は揺青である。茶青を揺青機に入れ、揺青桶の回転を通じて、茶青を跳ね上げ、回転させ、摩擦運動させ、葉縁の部分細胞に損傷を与え、物質の酵素促進転化を促す。
揺青の原理は何か?茶葉が桶の中で転がり衝突するとき、葉の縁が機械的損傷を受け、細胞が破裂し、酵素とポリフェノール類物質が放出される。これらの物質が空気に触れると、酸化反応が始まり、茶葉特有の香気成分が生まれる。これが烏龍茶に「緑葉紅鑲辺」の特徴がある理由だ——葉縁が酸化して赤くなり、葉心は緑を保つ。
林文治は老欉茶葉の処理について次のように述べている。「篩到茶香出現,則必付炒」この一文は揺青の判断基準を明かしている——香気を嗅ぐこと。茶葉が何度もの揺青と静置を経て、特有の花果香を放ち始めたとき、それが做青を止め、炒青に入る時機なのだ。
揺青は一度で完了するものではなく、繰り返し行う必要がある。一度揺り、しばらく静置し、茶葉内部で酸化反応を続けさせる。再び揺り、再び静置する。この「動静結合」の過程は三回から五回、あるいはそれ以上行われる可能性がある。毎回の揺青の力加減、時間、間隔は、すべて茶葉の変化に応じて調整する必要がある。
荘任は鉄観音の特殊な要求について述べている。「『鉄観音』最喜歓晴天北風吹,如是南風雨天,技術再高,土地再好,要做特級茶是難上加難的」なぜ晴天の北風が最良なのか?北風は乾燥して涼しく、茶葉の水分発散と香気形成に有利だからだ。南風は湿気があり、做青の進行に影響し、たとえ名人でも最上級の品質を作るのは極めて困難なのだ。
天候が最大の変数
做青の最大の挑戦は、天候の不確実性から来る。太陽光、温度、湿度、風力、すべてが做青の効果に影響する。製茶師は常に天気の変化を観察し、做青の戦略を調整しなければならない。
荘任は強調する。「採摘『鉄観音』最佳時刻是雨後第二個晴天,早上十点到下午四点採下鮮葉」なぜ雨後の二日目の晴天なのか?雨後の初日は空気の湿度がまだ高いが、二日目には湿度が下がり、日光が十分で、まさに做青の理想的な条件だからだ。なぜ午前十時から午後四時なのか?この時間帯は葉の露がすでに乾いているが、日光はまだそれほど強くなく、摘採した鮮葉の状態が最良だからだ。
この天候への精確な把握は、安渓の茶農家が代々積み重ねてきた知恵を示している。彼らは深く知っている。做青は手順通りの機械的操作ではなく、天地と対話する芸術なのだと。
失敗は徒労に終わる
做青のプレッシャーは、その不可逆性にもある。一度做青に失敗すれば、後の工程でどれほど挽回しようとしても無駄である。荘任は率直に言う。「毎道工序中如一道工序出差錯,則前功尽棄」
做青をやりすぎると、茶葉の発酵が過度になり、悶れた味や酸味が生じる。做青が不足すると、茶葉の香気が立たず、滋味が青臭い。この微妙なバランス点を、製茶師は数時間の間に絶えず観察、判断、調整し、いささかの気の緩みも許されない。
これが鉄観音の製造において、茶農家が「夜以継日連続十余道工序」を行い、体力と睡眠が限界に近づく理由である。做青はしばしば深夜に行われ、製茶師は気力を振り絞り、全神経を集中して茶葉を「世話」しなければならない。一バッチの茶を作り終えると心身ともに疲れ切っているが、茶香が四方に漂えば、すべての辛労が報われるのだ。
次に鉄観音を一杯味わうとき、鼻をつく花果香を嗅ぎながら、考えてみてはどうだろう。この香気は、製茶師が做青段階で、経験と技術に基づき、何度も揺青し、何度も調整して、ようやく凝縮した結晶なのだと。做青は、単なる工程ではなく、鉄観音の魂そのものなのである。
