高山烏龍茶の旅を楽しむには、量ではなく質が大切だ。三小杯の茶湯が口に入る中には、品茗者のお茶選び、水選び、そして使用する茶器と水の沸かし方が含まれている。一見簡単に注水してお茶を飲むだけだが、心を込めれば環環相扣:一つ一つの細部にどれだけ心を込めるか、香りはそれだけ応えてくれる。この三小杯の茶湯を手に取る時、あなたが味わうのはお茶だけでなく、お茶選びから口に入るまでの完全な旅だ。

第一駅:お茶を選ぶ

香りを嗅ぎ、茶湯を見る、どちらも高山烏龍茶を味わう必須の条件だ。それでは急須とカップの準備はできているだろうか?

お茶選びは品茗の旅の出発点だ。どうやって良い高山烏龍茶を選ぶのか?

山頭気を識別: 最も重要なのは、やはり自分の味覚で高山茶が持つ独特の「山頭気」を見分けることだ。山頭気とは、茶葉が吸収した土壌の養分が、茶湯の味わいと香りに反映される独特の風味のこと。

茶湯の色を観察: 茶湯が急須から出る時、湯色でお茶の選択が適切だったかを判断できる。茶湯の清澈さが基調で、どんなに濃い湯色でも透明でなければならない。湯色がとても濁っていたら、それは茶に問題がある。

包装に惑わされない: 店舗の内装や広告看板、壁の写真や宣伝文句は見て見ぬふりをする。消費者が飲むお茶が本当に高山産かどうかは、写真を見て物語るだけではダメで、業者の一方的な言葉を信じてもいけない。

第二駅:水を選ぶ

高山烏龍茶湯の純粋な味わいは、茶の先天的な育成だけでなく、茶を淹れる水との「天の配合」があって初めて相乗効果を生む。

使用を避ける水

  • 水道水はフッ素含有量が高く、烏龍茶を淹れるのに適していない
  • 蒸留水は既に活性がなく、平板で、高山烏龍茶本来の起伏に富んだ味わいが楽しめない
  • 湧水は水源がきれいかどうかによる。周辺に野菜や果物が栽培されていれば、農薬残留に注意が必要

適切な用水の道: より適切な用水の道は、水道水を一晩静置し、フッ素の匂いを揮発させることだ。市販のフィルター交換式浄水器も水の新鮮さを保てる。市販のミネラルウォーターはブランドが多いので試飲し、表示をよく見る必要がある。

第三駅:器を選ぶ

良い仕事には良い道具が必要だ。高山烏龍茶の香りを得るには、茶を淹れる茶器選びに心を砕く必要がある。

茶器の選択

  • 形状では、円形茶器が最も茶葉を広げることができ、球状茶葉をすべて伸び広がらせることができる
  • 素材では、磁器急須、朱泥壺が最良。軽発酵茶は優雅で繊細な香りを蓄えており、素材が粗く通気性の高い磚胎壺を使うと、真の香味を嗅ぎ取れない恐れがある

カップの選択

  • 磁器が第一選択。薄手カップは熱伝導が速く、香味も発散するため、高山烏龍茶を味わうのに相乗効果がある
  • 陶器カップを使うと、特に釉薬を施していない陶器カップは香りを吸収してしまうため、推奨されない

第四駅:水を沸かす

良い水を使っても、扱い方を知らず、無理に水を沸かし過ぎて活性がなくなってしまえば、それも水の泡だ。

水は嫩を要し老を忌む: 一沸の水が最も嫩だ。湯沸かし器から流水の音が聞こえ、水珠が蟹の目のように転がるのが見えたら、水は沸いており、お茶を淹れられる。

火加減のコントロール: ガスコンロで水を沸かす時、大火は使わず、まず小火、中段で大火、小沸に至ったら即座に火を止める。

第五駅:注水

注水時、お茶を淹れる者は気を整え、水を一貫して注ぎ下し、速さを変えず、途切れ途切れになってはいけない。

正しい注水動作により、茶葉が均等に加熱され、可溶物が均衡よく放出される。一気呵成の注水は、良いお茶を淹れる鍵となる段階だ。

第六駅:浸出

正しい注水動作の後は、茶葉の浸出時間の問題だ。品飲者の好みと口味の濃淡に依るべきで、タイマーで秒数を測るべきではない。

口味は主観、お茶を淹れるのは客観。茶性を掴みさえすれば、高山烏龍茶は香りを際立たせ、茶質の純粋さを突出させることにあるのだから、お茶を淹れる人は「何秒」浸出してから茶湯を注ぎ出すべきかと自己制限すべきではない。

第七駅:品飲

純粋な高山烏龍茶は常に心に染み入る。高山烏龍茶は海抜千メートルの山の霧を目の当たりにさせ、まるで永遠に続く霧気に浸っているかのようだ。試飲者が舌の奥から湧き上がる甘みを感じられれば、それこそが茶を味わう第一歩だ。

香りを嗅ぐ: 茶香は嗅ぎ取れても、品茗者が鼻を使い、さらに心を込めて初めて、茶香の世界に至ることができる。

色を見る: 高山烏龍茶の茶湯は清澈で、品茗時の鑑賞の焦点でもある。磁器を選べば、茶湯の色がはっきりと明確に見え、碧緑で清澈な湯色は、しばしば製茶師の技術を観察する指標となる。

味を品わう: 口に合うことが最も適切で、最も心に響くお茶の味わいは品飲者の心に合わせるべきだ。

環環相扣の品茗の道

一見簡単に注水してお茶を飲むだけだが、心を込めれば環環相扣:一つ一つの細部にどれだけ心を込めるか、香りはそれだけ応えてくれる。

お茶選び、水選び、器選びから、水を沸かし、注水し、浸出し、最後に品飲する。七つの工程、それぞれが最終的な茶湯の表現に影響する。どの工程も疎かにすれば、良いお茶の風味が損なわれる可能性がある。

これが、高山烏龍茶の旅を楽しむには量ではなく質が大切だと言われる理由だ。三小杯の茶湯には、品茗者が各工程に込めた心が含まれている。この完全な品茗の旅を掌握できた時、あなたはお茶を飲んでいるだけでなく、生活の芸術を味わっているのだ。

盛んな高山の清香味は、まさに心ある人の引き出しと享受を待っているのではないだろうか?

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