烏龍茶は「青茶」に分類される六大茶類の一つであり、半発酵茶にあたる。緑茶と紅茶の中間に位置し、緑茶の清らかな香りと紅茶の甘醇な味わいを併せ持つが、緑茶特有の苦味や紅茶の渋味は少ない。
六大茶類における青茶
中国茶は製茶方法と発酵度合いによって六大類に分けられる。すなわち、緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶である。烏龍茶はその中の代表的な青茶であり、別名「半発酵茶」とも呼ばれる。
青茶の発酵度合いは中庸で、萎凋・発酵・殺青・揉捻・焙煎といった工程を経る。茶葉は青褐色を帯び、茶湯は黄金色に輝き、葉縁は「緑葉紅鑲邊(緑の葉に紅の縁取り)」という独特の外観を示す。芳しい花香が特徴である。
半発酵茶の特別な位置づけ
烏龍茶の発酵度は、無発酵の緑茶と全発酵の紅茶の間、**カテキン酸化率でおよそ8〜20%**に収まる。この「中庸の発酵」によって、自然な香りを保ちつつ、発酵が生み出す円やかな甘みを兼ね備える。
この半発酵技術は、茶の歴史における大きな革新であり、緑茶から青茶への進化を象徴するものだ。葉縁が部分的に酸化して赤くなる過程によって「緑葉紅鑲邊」が形成され、花のような香りが生じる。
製茶工芸の独自性
烏龍茶の製造は極めて複雑で、時間と温度の精密な管理が必要とされる。室内萎凋の際、茶葉を攪拌して葉縁を部分的に発酵させる技術は、製茶師の豊富な経験と直感に依存する。
緑茶が「炒って発酵を止める」製法、紅茶が「完全発酵」であるのに対し、烏龍茶は「炒焙兼施」の方法を用いる。清香を保持しながら、発酵による豊潤さを十分に引き出すのである。
歴史的な発展
烏龍茶は17〜18世紀頃、福建省の武夷山や安渓で誕生したと伝えられる。清代の文献には、すでに烏龍茶の製造法が詳しく記録されている。
台湾には19世紀に福建から伝来し、その後、台湾特有の自然条件と文化を取り込み、独自の烏龍茶文化を形成した。初期の外貨獲得用輸出茶から、現在の高品質なプレミアム茶に至るまで、台湾茶業の発展に大きな役割を果たしてきた。
他の茶類との違い
緑茶の淡さ、紅茶の濃さに対し、烏龍茶の魅力は豊かな層次と多様性にある。軽発酵の清香型から、中発酵の甘醇型まで幅広い風味が存在する。
茶湯の色は深緑から黄金色まで、緑茶の浅緑と紅茶の紅褐の中間に位置する。まさに「半発酵」の特徴を如実に示す色合いである。
現代の分類基準
現代の茶分類では、烏龍茶は青茶の中でも「球型茶」に属し、特に台湾烏龍茶は半球型の揉捻工法を用いることが多い。発酵度や製法に応じて、さらに細分化される。
台湾の凍頂烏龍や高山烏龍、中国福建の鉄観音や武夷岩茶など、いずれも青茶に属しながら、各々異なる風味と工芸を持っている。