凍頂烏龍茶を初めて選ぶ際には、産地の正統性、等級表示、茶葉の外観品質、価格の妥当性を意識することが大切です。特に台湾・南投県鹿谷郷産の正統な凍頂茶を選び、茶葉の形状や香りを確認し、試飲を通して品質を判断するのがおすすめです。
正統な産地と等級を知る
正宗の凍頂烏龍茶は、南投県鹿谷郷彰雅村の凍頂山(標高約600メートル)で生産されます。かつて山頂の40ヘクタール程度の茶園から始まり、現在では永隆・彰雅・鳳凰など13の村落に広がり、1600ヘクタール以上の茶園が展開されています。
一般消費者にとって「鹿谷茶=凍頂茶」と認識されますが、茶通の間では、同じ鹿谷郷内でも鳳凰山の茶と凍頂山の茶は別格とされています。初心者は、鹿谷郷農会の認証や有名な産銷班(生産販売組合)の製品を選ぶと、品質がより保証されます。
品評会茶の等級制度を理解する
鹿谷の凍頂烏龍茶は品評会で有名です。等級は特等茶、頭等茶、二等茶、三等茶、さらに「二朵梅花」「三朵梅花」など細かく区分されます。これらの茶は真空窒素充填包装され、農会の封印が品質保証となります。
農会の公式価格は参考になります。例えば、冬茶は1斤1600元、梅級は半斤650元、竹級は1斤900元など。初心者は中等級から試し、徐々に凍頂茶の品質基準を学ぶのが良いでしょう。
茶葉の外観品質を観察する
優質な凍頂烏龍茶は半球状に緊結し、墨緑色で光沢があります。茶葉は欠けが少なく、茶梗や砕片が多い茶は避けるべきです。
抽出後の茶湯は、深緑で澄みきり、透明度が高いことが理想です。茶葉が広がった後は厚みがあり弾力があるはずで、「緑葉紅鑲邊」の半発酵の特徴が見られます。濁りや異臭がある場合は品質に問題があります。
香気と滋味を味わう
凍頂烏龍茶は清らかで高揚感のある香り、鮮やかで甘やかな味わいが特徴です。焦げ臭、こもった匂い、苦渋みが強すぎるものや雑味があるものは避けましょう。
初心者は販売店に試飲を依頼し、茶湯の層次的な変化を体感してください。良質な凍頂茶は八煎以上楽しめ、それぞれに異なる香気と味わいが現れます。清香から甘醇、最後には深い回甘(あと味の甘み)へと移り変わる体験は格別です。
価格判断と購入のコツ
相場を知ることは、偽物を避けるために重要です。現在、農会の収購価格は1斤あたり約1500元で、市場小売価格はその1〜2割高いのが一般的です。明らかに安すぎる「凍頂茶」は模倣品の可能性があります。
初心者はまず小包装で購入し、その茶商の品質を確認してから大量購入に移るのがおすすめです。茶葉は開封後に湿気を吸いやすく、品質劣化が早いためです。
信頼できる購入ルートを選ぶ
農会直営店や信頼ある茶行、知名産銷班の製品を選びましょう。「高山烏龍茶」とだけ表示され、産地不明の茶は避けるべきです。鹿谷郷農会や各産銷班の公式サイトでは、正統な凍頂茶の情報が確認できます。完全な表示や産地証明、保存期限のある製品を選べば安心です。
品茶能力を養う
最も重要なのは「多く飲み、多く比較する」ことです。飲むたびに産地・等級・価格・自分の感想を記録し、自分の品茶データベースを作りましょう。
また、茶芸課程や品評活動に参加すると上達が早まります。良い茶には正しい淹れ方も不可欠です。正しく淹れる技を学び、凍頂烏龍茶の真髄を堪能しましょう。