卓越した耐泡性

凍頂烏龍茶の最大の特徴は、非常に優れた耐泡性です。八煎以上繰り返し淹れても、香りと味わいの変化が安定して楽しめます。さらに凍頂茶は台湾茶の至宝とされ、伝統的な製茶技術の精髄を体現しています。


科学的に証明された耐泡力

研究によると、凍頂烏龍茶の**総可溶成分量は35.85%**に達します。八煎連続の実験では驚くべき安定性を示しました。

  • 第一煎:10.28%が抽出
  • 第二煎~第八煎:相対抽出率は常に約24%を維持
  • 第八煎でも:3.52%の可溶成分が残存

これは凍頂茶の成分が均一に分布し、長時間にわたり安定的に有効成分を放出することを示しています。累計抽出量は**総含有量の90%**に達し、耐泡性の高さが科学的に裏付けられています。


独自の中発酵製法

凍頂烏龍茶は伝統的な中発酵製法を採用し、比較的発酵度が高いのが特徴です。発酵過程で内部構造が安定し、軽発酵の高山茶よりも持続的な抽出が可能になります。

適度な揉捻により葉の形が保たれ、成分が放出されやすくなる一方、葉構造の安定性も維持され、多煎に耐える基盤を作ります。


台湾茶の至宝

凍頂烏龍茶は台湾茶の至宝と称されます。南投県鹿谷郷の凍頂山(標高約600m)が発祥で、当初40ヘクタールほどの茶畑から始まり、現在は13の村に広がる1,600ヘクタール超の規模となっています。

一般の消費者にとって鹿谷茶は凍頂茶を意味しますが、行者にとっては同じ鹿谷郷の鳳凰山茶とは一線を画し、その独特の山頭気が評価されています。


豊かな階層的変化

凍頂烏龍茶の飲用体験は、明確な階層的進行を示します。

  • 第一〜二煎:清らかな香り
  • 第三〜四煎:香気と滋味の絶妙な均衡
  • 第五〜六煎:深みのある余韻
  • 第七〜八煎:淡くも茶葉本来の純粋な味わい

各煎ごとに異なる個性があり、起承転結のような茶の物語を楽しめます。

年間五季(春・夏・秋・冬・晩冬)の収穫があり、とくに春茶と冬茶が最上級品とされます。

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